2012年5月25日金曜日

自分がいかに無力かということ

あと1ヶ月でケニアに来て1年になります。
長くも短くもなく、1年だなって感想です。充実してたと思います。まだあと1ヶ月ありますが。

配属先でまったく仕事がなかったのには正直びっくりしました。
配属先とうまくいってる同期の話を聞いたり、ブログを読むと、うらやましかったり、もしかして自分の力不足なのだろうかとへこんだり悩んだり。でも先輩隊員から言われたのは「人と比べたらダメ」。本当そうです。それに要請内容、配属地域、働く民族・全然働かない民族・・・・・スタートラインはそっからもう違う。
ちなみにミゴリの大半を占めるルオ族はまー働かない(笑)でも愛すべき民族。陽気、気さく。朝仕事に向かってると知らないバイクのお兄ちゃんから「I love you---!!」とか言われたり。いやー笑った。そんなことが多くて意外に落ち込んでるとき彼らの言葉は励みになる。

私の場合、今は配属先ではなく女性グループと行動していますが、それはそれで楽しくてやりがいあっていいんですけど、時々ちゃんと住民のことを考えている配属先である程度資金のあるところならなーと無理なことを考える。例えば子供たちを支援しているNGOだったり。そしたらもっと何かしてあげれたのに。今は配属先にもある意味属してない、ただ一人のボランティアで、よく無力さを感じる。協力隊ってお金がない中自分でなんとかするものだけど、やっぱお金があれば何でもできる。どうしようもない人がどうしようもないことをするのに使うのはNOだけど、UPESIグループは違う、与えるにふさわしい人だと長いこと一緒にいてわかった。グループリーダーのAliceは本当に素晴らしい人。今日改めて思った。

一昨日こんなことがありました。
2日続けて知らないぼろの服着た子供(3歳の女の子と5歳の男の子)が店の前にずーっとたってたんです。グループのメンバーが彼らの家を知ってるということでAliceが様子を見に行ってくれ、私は学校が終わって合流。聞くと家には1歳半の子供が放置され外で泣いている、母親はレストランで仕事、夜は色んな男と遊んでいる、父親は強盗で今刑務所に入っている。。。家にも行ってみましたが、土でできた家はマットレスもなく地面にシーツが引かれた場所以外物もなく、しかも部屋の中は魚のようなくさい、衛生的に最悪な状況。この周辺には行ったことなかったから初めて知った。この地域が盗みが多くミゴリで一番危険という理由がわかったような気がした。地域の問題を担当するチーフに相談すると母親と子供たちは呼び出され、事情聴取と説教3時間。こんな状況でも「結婚しないか?」とかアホ言ってくるチーフ・・・「子供日本に連れて帰ったら?」と言われ、返答に困る。近所のおばちゃんたちも子供の世話をみないこの母親をバチーンバチーンとおもいっきりたたきまくってた。近くに子供いるのに・・・子供は無反応だったけど(お母さんをいじめないで~っていう反応を創造してたけど)。その後Ministry of children&Educationのオフィスに行き、2時間ほど待ち、そしてこの母親の処分について協議。お店に帰ったのは17時すぎ。めっちゃ疲れたなぁ・・・結局毎週オフィスに行ってレポートするということに。

次の日3歳の女の子はまたお店にきてた。でも服装が前と違ってきれいになってたから、お母さんもやればできるじゃん!一緒に皿洗いしたりチップス食べて笑顔もみせてくれるようになった。最初の頃は警戒してて全然笑わんかったけど。私が帰った後、Aliceから聞いた話で、夜になってその子が店の中の奥の方に隠れるのでどうしたのかと見ると母親が探しに来てたらしい。でAliceはそのまま自分のことに預かるって決めたそう。そんなの普通できないですよ。ましてお金持ちでもないのに。その子のほかにも2人(姉妹)自分の子でもないのに育ててますし。

私は「この子らの世話をしてくれ」ってチーフに言われた時も言葉に困ったし、子供がかわいそうって思ったけどどうしたらいいかわからんかった。責任逃れをしてた・・・情けなかったなぁ。

長くなりましたが、こんなAliceのような人に対して何かしてあげたいと思うたび自分の無力さに気づくのでした。
今回のことでこういう子供がたくさんいることに改めて気づいたし、学校に通わせてあげたい。2年間が終わるまであきらめないでトライする!方法はどこかにあるはずと信じて・・・